daiso digest news「頭で運ぶ運送会社」

大阪市城東区野江(当時)大倉は、物流システムプランニングおよび倉庫レンタル・マネジメントを表看板にするユニークな会社だ。
「リース倉庫を求めるお客さんは潜在的にあるわけだが、今までどこに頼んでいたかといえば、不動産会社か街の不動産屋しかなかった。このようなニーズを満たすのは、我々倉庫業者の役割ではないのか。」と気づいて6年前(昭和51年)に設立したのがこの会社。

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「うちが現在、地主さんから借りている物件を長期、中期、短期で契約。それをお客さんの賃貸しているわけだが、地主さんにはうちは保険会社のように思ってくれ、と言ってある。」(木村社長)
地主にとって貴重な財産である土地にせっかくリース倉庫を建てても、欲に目が眩んで下手な商売をすると元も子もなくしてしまう危険性がある。本来営業部門を持たないので、多少、儲けは薄くても安全第一の商売を考えるのが本筋であろう。この地主心理にぴったりはまったのが大倉の営業アプローチである。地主が借り手と直接契約すれば坪単価も高く取れる可能性もあるが、向う十年間借りてくれる保証もない。

その点、大倉なら坪単価が多少低くとも十年間保証つきで借りてくれるため、リスクは大倉が引き受けてくれる。長い目で見れば大倉と契約したほうがトク。

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大倉としては、借り手と貸し手の物流情報を常に把握しておく必要があるため、社内に「物流情報センター」という窓口を設け、専門の担当者を配置している。
木村氏は(当時)父君が経営する二羽倉庫運輸の専務として活躍している。保管委託を本業とする倉庫業者だが、ご多分に漏れず人件費を中心とする管理コストの上昇で柔軟な営業が出来なくなってきた。お客さんの注文もその単価では引き受けられないと断るケースも増えてきた。打開策は、現業業務と営業業務の分離独立である。
6年前に大倉を立ち上げて二羽の営業を大倉に移し変えてみると二羽の営業経費がゼロに近くなり、今まで重い荷を背負ってウンウン言ってきた感の深かった二羽の肩が軽くなった。これで二羽は生き返った。
同時に、二羽にはあわないメニューも大倉では引き受けられるようになった。従来、二羽では首を横に振るような単価でも大倉はOKして、単価に見合う下請けを探してくる。さらに、差引きマージンも大倉に入る仕掛けである。さらに、二羽では引き受けられなかった長距離にしろ、専属車にしろ大倉の出現で消化できるようになった。

1982年8月17日新聞掲載内容

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